※大学時代の仲間4人によるシェアワールド


『深き杜のアーセンウエア』




『我らは壺のなかにいる』

 
「壺」世界は、人の計り知れない巨大な壺状の世界であるという。

内に溜まった混沌の海の上澄みに、大地が浮島の様に存在すると言われている。この考えを説いたのは一人の語り部・浄ノ詠(ジョウノヨミ)であるとされ、その守護者である「モリの番人」と呼ばれる集団が世に広めたとされている。今となっては、「壺」世界に住む者の殆どはそれを信じ、皆限りある大地、限りある海に満足し暮らしていた。

 「壺」世界には広大過ぎる森林や海洋が存在しており、とても数少ない人間の手には負えないからである。「壺」世界において、それら人間の立入りを拒む秘境は森も海も一様に「モリ」と呼ばれている。

 従って、深海や霊峰の頂き、高層雲の上等、人が立ち入らない場所も「モリ」と呼ばれ、畏れられていた。


↑禁漁の川ライクルペにて大鱒を獲っていた兄弟、ハヤテとアマチ。土器化との出会いが、彼らの運命を大きく動かした。

 


人物


ハヤテ

「トーの邦」と呼ばれる広大な地域の山間に暮らす若者。土器化と”一緒になってしまった”弟・アマチと二人旅をしている。多くを語らず、人を疑う事を良しとしない、寡黙で愚直な人柄。


獣捕りや、土器化を送る事に関しては機転が利き、必要があれば何日も様子を窺う。常に利口な弟と協力している。




アマチ

トーの邦に暮らす若者。ハヤテの弟。禁足地にて急流に落ちた際に、土器化と”一緒になって”しまった。以来育ったムラを離れ、兄と二人で旅をしている。新しい物好きで明朗快活、電波。


顔面に張り付いた土器化と感覚を共有しているらしく、他の大型土器化や、土器化の糧である”イネ”の気配を敏感に察知する事が出来る。



土器化 カワラケ

 各々の形で「イネ」を吸収する溝の様な器官を有す、巨獣の如き土の偶像達である。


 それらは縄張りの様なこだわりを持ち合わせたり、(気候の影響を受けないにも関わらず)生息地が限定されているという生物的な面を持ちながら、体内に「イネ」がある限り活動し、「イネ」が涸渇すればそのまま静止する機械的な面を持つ。


 静止しても「イネ」さえ循環すればばまた活動が可能になるので、土器化自体に生物の様な「死」は存在しない。例え砕かれたとしても、吸収溝以外の何らかの方法で「イネ」を取り入れる事ができれば、その破片は動かずとも「活動可能な状態」である。しかし、土器化に治癒能力は無く、一度割れてしまったら元に戻る事はない。

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